鬼残業中。


410 小ネタ
2014年2月9日 08:17



『太陽と月』


「ティーダ、ここに居たのかい?」

「あ、セシル!月が出てるんだ!ほら!」

 寒空の下、ティーダは月を見上げていた。

 しかし、月はすぐに雲に隠れてしまう。

 それを見てティーダが残念そうに息をはいた。

「隠れてしまったみたいだね」

「そうッスね。でも明かりが見えるからまたすぐに出てくるッスよ!」

 この少年の笑顔は、言葉を現実に変えてしまうらしい。

「ほら、セシル!」

 見ると雲が流れ、少し欠けた月が夜空に輝いていた。

「本当だ。出てきたね」

「なぁセシル。オレからのお願い」

 ティーダが上目遣いでセシルを見上げてくる。

「なんだい?」

「オレと二人の時ぐらい、これ(暗黒騎手)じゃないのにしようぜ?」

「ふふ、ずいぶん簡単なお願いだね」

 そう言うと、セシルはパラディンへとチェンジする。

 月明かりがセシルの白を反射させ、幻想的に映し出す。

「セシルはこっちの方が似合ってるッス。なんか…えーっと…そう!月みたいでさ!」

 全く…この少年ときたら、なんの気無しにこんなこと言えるんだから困りものだ。

「僕からしたら、ティーダは太陽みたいだよ」

「太陽?」

「そう。時に熱く、時に暖かく、周りを明るく照らしてくれる。そんな存在に」

「なんか…照れる、かな…へへ」

「じゃあ、僕からもお願い、聞いてくれるかい?」

「なーんスか?」

 ティーダが見上げるその体勢のまま、互いの唇を重ねる。

 唇を離し、微笑むと、ティーダの顔は真っ赤になってしまった。

「ふふ、本当に太陽みたいになった。
 僕と二人きりの時は、こういうことも許してほしいな」

「べ…別に良いよ!てか、い、今更だしッ」

 そんなティーダを抱き寄せる。

「ありがとう」


―僕(月)は
 キミ(太陽)無しじゃ
     輝けないんだ―


◇◇◇◆◆◆
104?410??
あれ?
結果的に言えば…410か←


END


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