〜牛蜜ドキっ☆(牛蜜時/シリアス版)〜
・人間バクラと牛耳しっぽ+ちょこんとツノな了(半獣化)のエロコメパロディ
・たまにシリアス
・どこのエロゲだよ、な内容
・18禁
・むしろ20禁
「牛が逃げ出しました」
この日は一風変わったニュースが流れた。どうやら近くの農場で牛が一頭逃げ出したらしい。田舎なこの町では農業や牧畜が盛んに行われている。牛一頭逃げ出したところで、所詮は牛。普段ならすぐに見つかるのだが、なんと一週間も姿すら捕らえられていないらしい。
…とまぁこんな感じではじまる。
牛が逃げ出すのってよくあるのかなぁ?始まりからツッコミ所満載である。
ドアを開けると、人が死んでいた。
「…は?え、……ぇえー…」
バクラは固まった。が、よく見ると胸が上下に動いている。どうやら生きているようだ。まるで返事がないただの屍のようなので焦ったバクラだったが、生きているのが分かるとゆるりとその奇妙な屍もどきに近づいていった。
「…行き倒れか?」
まさか。こんな時代にそんな漫画みたいな出来事があるわけない。
そう頭の隅っこで理解しながらも、この状況下ではそれ以外に考えられない。
突然、足首に冷たいナニカが絡まった。短い悲鳴をあげ、反射的に身を引こうとするもナニカが振り払えず尻餅をつく形となった。
「……みず…」
屍(仮)からくぐもった声が漏れる。あまりにも弱々しい声色に、一刻も早く水を与えてやりたいバクラだが、当の屍(仮)が足首を掴んで離さない。
「わーったから!とりあえず手ぇ離せ!」
…と言い終わる前に手の力が緩んだ。どうやら力つきたようだった。
「…仕方ねぇな」
ここで放っておいたら人じゃない、ただの邪神だ。
バクラは屍(仮)を担ごうと肩に腕を回した。ときに、ようやく気がついた。
「なんだ…これ」
今まで白く長い髪に上手く隠されて分からなかったが、屍(仮)の頭に2本の小さなツノがはえていた。よく見ると生え際に牛耳のようなものもついている。
「……本物、か?」
誰だって疑問に思うだろう。
バクラはそっとソレにふれてみる。根本までちゃんと頭にくっついていた。本物だ。
「…俺は、大変なものを拾ってきました…ってか」
深い深いため息をついた。
以上二人の出会いでした。
なんという有りがち設定。パンを口にくわえて「やばい!遅刻ー!」ドン☆「いたたたっ…ちょっと何するのよー!」「つつっ…!そりゃこっちの台詞だ!」な展開並に有りがち設定乙。
有りがちっていうけど、実際こんな出会いの漫画見たことないんだけど。
この後まぁいろいろあって、バクラさんにより屍(仮)から了という名に格上げされることになります。ぱちぱち。
了くんはバクラさんの家に居候。
冒頭の逃げ出した牛さんは了くんです。
なぜ逃げ出したのか。
まぁ食用の肉だからです。
他の牛と比べてかなり頭がよかった了くん(牛)は、それを察して逃亡。なぜ人の姿になったのかは二次元パワーです。
ラブコメとか言いつつ、ちょっと重いテーマもあったり。
それは、
「もし牛や豚が人の姿でも、または人と同等の知性をもっていても、人は食べることができるのか?」
ということです。
だけどこれには触れないかもしれない。
触れたグロ入ると思うし(ぇ)
どちらにせよ、了くんに
「ねぇバクラ…ボクを、食・べ・て?」
と言わせたいがために書きたい小説である。ふははっ☆
てか、半獣化好きだ。
牛の半獣化はエロい気がするのは私だけではないはず。20禁余裕です(←)