小鳥遊咲良管轄の本丸。
ここに顕現した刀剣男士達はのんびりと過ごしていた。
「…………ここが私の本丸よ。自分の家だと思って寛いで頂戴。」
「はぁ、ありがとうございます。」
咲良の案内で本丸にやってきた満月と三日月は室内を見て回った。
「ここが鍛刀場よ。
資材はあるし、鍛刀のレシピも教えるから、やってみましょう!」
「はぁ…………。」
咲良の指示の元、満月は鍛刀をやってみることにした。
「ぼくは今剣。義経公の守り刀なんですよ、どうだすごいでしょう!」
「俺は和泉守兼定。かっこよくて強い!最近流行りの刀だぜ!」
「すみませーん、こっちに兼さん……和泉守兼定は来ていませんか?
あ、僕は堀川国広です。よろしく。」
「物吉貞宗と言います。今度は貴方に幸運を運べばいいんですか?」
「骨喰藤四郎。すまない、記憶がほとんどないんだ。」
「源氏の重宝、髭切さ。君が今代の主で良いのかい?」
「源氏の重宝、膝丸だ。ここに兄者は来ていないか?」
「………………うん、凄いわね。霊力が高いとは思っていたけど、まさかここまでとは………。」
「7振りも一気に顕現させるとは………さすがとしか言いようがないね。」
「………大丈夫?疲れていない?」
「あ、平気です。はい。」
「よし、なら大丈夫ね。2振りは常時護衛につけさせた方がいいわね。
残りの6振りで、1部隊作ればいいもの。
………護衛については三日月とそうね、同じ三条の今剣がいいかもしれないわね。」
「あるじさまをまもればいいんですか?」
「ええ、そうよ。彼女はちょっとわけありでね。
特殊な状況を経て審神者になったものだから、他の審神者と比べると時間遡行軍に狙われやすいの。」
「難儀なものだな……。」
「こちらとしてもサポートしてやりたいのは山々なんだけど、常時ついているわけにはいかないもの。
とりあえず資材の入手方法と手入れ方法について教えるわ。」
「あ、はい。ありがとうございます。
………ええっと、皆。これからよろしくね。」
満月の言葉に彼女によって顕現した刀剣男士達は応、と頷いた。
続く。