ネオメギドvs久留米の攻防は続く。足元に絡みついた蔓がギリギリと締め付ける。
この蔓、切れねーのかよっ!!

久留米は対怪人用銃・マグナムブラストをなんとか取り出し、発砲。
「しつこいなっ!!」

久留米はだんだん焦り始める。月島は市民を避難させてるからまだ来ない。囃と高羽も頑張ってるけど…。


「久留米、今助けるからなーっ!」
囃、一気に怪人にタックルを仕掛けた。パワータイプの囃、力づくで攻める。囃のパワーのおかげで久留米の足元に絡みついた蔓はちぎれた。
囃は久留米をそのまま抱えてダッシュ。


怪人の蔓は再生され、囃と久留米をつけ狙う。

「蔓再生してるよ!」
「ごちゃごちゃうるせーな!久留米、黙ってろ!!」
「…はい」

囃はパワー系だが、足は速い。鶴屋も合流、彼は護符を武器にする。


「鶴屋!起爆札使え!」
「爆破で効くとは思えないけどな」

鶴屋は呑気。戦闘中にも関わらず、マイペースなのを崩さない。
彼は起爆札ではない札を3枚、出すと怪人に向けて投げつける。

札は巨大な氷の塊へと変化。怪人は足止めを喰らった。
「鶴屋、持たせろよ!」
「了解」



一方、本部隊員vsネオメギド。怪人は鼎を見つけるなり、執拗に攻撃。
怪人は蔓を複数展開→鼎を狙う。晴斗と御堂の連携で蔓をぶった切る。


怪人は晴斗をも狙っていた。
「敵のターゲットは2人。晴斗、鼎…気をつけろ!!」
御堂は叫びながら攻撃してる。
「気をつけてるってば!ああもうしつこいっ!!」

晴斗、半ばやけくそ。鼎はブレードを発動させ、ネオメギドに挑むがなかなかうまくいかない。

「なぜ斬れないんだ…!なぜ…?」
「鼎後ろ!!」

彩音が叫ぶ。背後には怪人の姿が。鼎はとっさに避けるが避けきれずに、攻撃を受けてしまう。
鼎は思いっきり突き飛ばされた。痛がる彼女の姿に晴斗は怪人に攻撃するも、いまいち。


鼎は怪人のターゲットにされていた。怪人はじわじわと迫る。
突き飛ばされた衝撃で痛みに呻く鼎。晴斗と御堂は迫る蔓を追い払いながら鼎の元へと向かうも、怪人はなんの躊躇いもなく攻撃を次々仕掛ける。


鼎はなんとか立ち上がり、再び攻撃をするが…。
怪人は鼎に対してパンチとキックを繰り返す。鼎は反撃出来ずに攻撃を受ける。


なぜ…私を狙う?なんで?


御堂はマグナムブラスト2丁を使い、怪人に対して発砲。ある程度は効いてる。だが明らかに倒すまでには至ってない。



双方、ネオメギド相手に苦戦していた。
囃達は鶴屋の活躍により、なんとか持たせているが。

「鶴屋、特殊札を使ってくれ」
鶴屋の護符はいくつか種類がある。囃はそれを把握していた。特殊札は結界を張ることが可能。これで怪人の動きを制限する。

札を投げつけ、結界を展開。鶴屋はマグナムブラストを立て続けに発砲。さらに札から変化させた刀を使い、切りつける。
鶴屋の猛攻は止まらなかった。


囃も野太刀ブレードを使い、怪人に攻撃。結界内のため、多少は優勢になっている。さらには囃はヤクザ蹴りで怪人に蹴りを加える。

鶴屋は炎札を使い、蔓を燃やす。囃はその隙に一気にブレードを叩きつけた。
渾身の一撃は効果的だったらしく、結界内で逃げ場を失った怪人は囃達の反撃に遭う。


鶴屋はさらに仕上げをすることに。

「囃、そろそろこいつにとどめを刺そうか」
「頼むぞ」

鶴屋は起爆札を使い、一気に爆破。1体目のネオメギド、撃破。



本部隊員vsネオメギドも佳境を迎えていた。
鼎は容赦なくやられていた。彩音は鼎を助けようと試みる。

「鼎っ!!」
「彩音…晴斗にこれを渡してくれ」

鼎はブレードを彩音に渡す。彩音は受け取り、鼎の身を案じながら晴斗にブレードを渡す。
鼎は痛みに悶えながらもまだ諦めてはいなかった。晴斗に託すしかない…。

身体が思うように動かない…。


怪人は鼎に向けて蔓を展開させた。御堂は蔓を銃でぶった切り続けてる。


「鼎、もう少し耐えてくれよ…」
「御堂…」

御堂は必死に銃を撃ち続けてる。晴斗はブレードを受け取り、二刀流で一気に斬りかかった。
2つのブレードは同時に特殊発動。鼎のブレードはいつの間にか晴斗のブレードと共鳴していた。

晴斗は一気にネオメギド相手に飛び蹴りを喰らわせ、鼎と怪人から距離を離し→さらに二刀流を最大出力にして怪人を撃破。


御堂達は鼎の元へと駆けつける。鼎はダメージを受けていた。
晴斗は二刀流になると、発動が最大出力が使えることに気づく。鼎さんが俺にブレード託したのって…。


鼎は気を失っていた。彩音は介抱している。
月島が到着、鼎の怪我の具合を見てくれた。

「ひどい…なんでこんなにもやられなくちゃいけないの…?紀柳院さん…打撲だけみたいだけど、このままだと彼女…本当に危ないよ。救急隊は呼んでおきました」
「このままだと鼎…どうなっちゃうの?ここのところ、ずっと容赦ない攻撃受けてるし…。明らかに相手は殺しに来てる」


彩音は泣きそう。


囃達も合流。久留米はボコボコにやられた鼎の姿を見た。なんて痛々しい姿なんだろう。
久留米は月島から鼎が怪人により、容赦ない攻撃を受け気を失ったと聞き、少し反省していた。


紀柳院…なんかごめん。


やがて救急隊が到着、鼎は担架に乗せられ搬送されていた。
以前、鼎が負傷してから期間が短すぎる。

明らかに敵の殺意を感じていた晴斗達であった。



本部・司令室。宇崎は支部から連絡を受けていた。


「鼎がまた負傷!?元老院のやつ、容赦ないな…。小田原司令、どうします?
このままだと鼎の命が危ないですよ」
「北川とも話したんだが、怪我の回復後に本部に戻した方がいいという結論に出た。彼女からしたら安全なのは本部だろう?だから本部隊員は全員戻してもいいぞ」

「やっぱり…そうなりますよね…。鼎は相当傷ついてるに違いない」



支部隣接・組織直属病院。


鼎は怪人による暴行を受け、全身打撲を負っていた。軽傷だが前回よりも怪我の程度はひどい。

北川と彩音は心配していた。支部隊員の人達も心配してる。
久留米は複雑だった。よくわからないけどなんで紀柳院だけ容赦なくやられなくてはいけないのか…。
暁も攻撃を受けていたが、明らかに比が違う。


久留米は許せなかった。元老院を。



数日後。小田原と北川は鼎以外の本部隊員を呼んだ。

「紀柳院についてだが、このままだと命が危ないのはわかっているよな」
「はい」
「そこでお前達に先に言っておくが、紀柳院が退院後に本部に戻って貰いたい」

「本部に戻れってどうしてだよ!?」
御堂は思わず感情的に。

北川は説明した。
「彼女にとって安全な場所は本部だろう?わかってくれないかな」


確かに慣れた本部なら…。鼎からしたら本部は庭のような場所だ。


御堂は返事をした。

「わかりました。俺達、鼎が退院次第本部に戻ります。北川さんはどうするんですか?」
「俺も行くよ、本部にね。長官からの任務、まだ終わってないからさ。俺が受けた任務は紀柳院絡みなんだ。任務はまだまだ終わりそうにない。元老院を倒すまでは君たちと一緒だよ」


北川さんも行くのか。頼もしい。



異空間・元老院。鳶旺(えんおう)は苛立ちを見せていた。

「あの仮面の女…しぶといな…。諦めの悪い女だ。あの少年はますます力が増している…!」


鳶旺は不気味な木から実を5つもいだ。そして優しく実に話しかけた。

「いいか、お前達。元老院を潰そうとする怖い存在がいるんだ。そいつらを倒してくれないかな?」

実はみるみるうちに怪人へと変貌。この様子を陰から見ている者が。
それは鐡だった。幹部達は人間界にいる。


あのジジイ…実をメギドに変化させた!?いや…実がメギドなのか?
あの気味悪い木…前はなかったはず。

何を企んでやがるんだ…。