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番外編 ある隊員達の日常2

ある平凡ななんてことない日常を切り取った、対怪人組織の隊員達をお見せしよう。前回同様、時系列は一緒。…のどこか。



case4.画伯誕生


ある日の休憩所。いちかはスマホいじりではなく、なんでか紙に絵を描いていた。ボールペンで描いた落書き。
いちかはたまにこんなことをしている。メモ帳も落書きが至るところにあるような状態。

それをたまたま見た彩音。彩音も一緒に絵を描きたいと言って2人で仲良くお絵かきタイム。
そこに桐谷と鼎、御堂に霧人までやってきた。霧人は単独任務でしばらくの間、地方に行ってた模様。


「何してんだ?2人とも」
御堂はコーヒーを一口飲んでから聞いた。いちかは絵を見せながら答える。

「お絵かきしてました〜。楽しいよ♪」
いちかは動物の絵を可愛く描いていた。動物好きなのか?
彩音もいちかに絵を見せる。

「こ、こんな感じ?」
それは謎の生物の絵が。
「あやねえ、これ…なに?」

「猫だよ?」


御堂達の目が点になった。猫?よくわからん生物にしか見えない…。

彩音は自覚はないが、いわゆる「画伯」だったわけで。


このお絵かきタイムに便乗したのが桐谷と鼎。

「時任さん、お題下さい!なんか描きたくなってきた…」
「私も久々に絵を描くか」


なぜにお前らまで乗り気なの!?御堂、唖然。
いちかはお題を出した。

「じゃあねぇ〜。キリン。これならわかりやすいでしょ?特徴が」
「キリンですね」
「キリンだな」

鼎と桐谷、彩音は一斉にボールペンでさらさらと描いていく。


「出来た」
「完成です」
鼎と桐谷はほぼ同時に完成。彩音は少し遅れて完成した。

絵を一斉に見せる。御堂はある絵を見て、思わずコーヒー吹きそうになった。


「御堂さん、どうしたの?」

彩音は気づいていない。
「彩音…それ…未確認生物…」
「キリンだよ〜」


…が、画伯だ!間違いなく彩音は画伯。画伯が誕生してしまった〜。
本人は天然っぽいところがあるから、そっとしておくか。


御堂達は鼎と桐谷の絵を見る。クオリティ高っ!
あんたら2人とも上手すぎません?

桐谷さん…写実的だ。下書きなしでそれ!?
鼎はデフォルメが上手い。お絵かきで意外な事実が垣間見えたのであった。

後に御堂が桐谷に聞いたら、美大出身だったと知る。しかも動物大好き。
美大出身で元バスの運転手だった、ベテラン隊員の桐谷さんの謎がさらに深まった…。



case5.仮面の視界と死角


ある日の司令室。宇崎はなんとなく鼎に素朴な疑問を聞いてみた。


「鼎のその仮面…目元も保護用レンズで覆われてるから視界、かなり狭いんじゃないの?」
「狭いが、何か?」

「よく平然とスタスタ歩けるよな〜って。それでずっと戦えたってすごくない!?」
「…何を今さら……」
鼎はめんどくさそうな反応。


「だったら室長も体感してみればいい。慣れるまで苦戦するぞ」


なぜかトレーニングルームに場所を移した。鼎は目元の部分が開いているタイプの仮面を渡す。

「着けて歩いてみろ」
宇崎は眼鏡を外し、仮面を装着。眼鏡を仮面の上から着けてまっすぐ歩いてはみるが…蛇行している。

「鼎…感覚がわからないぞこれ。お前、その視界で死角だらけなのに」
「室長、仮面を外して下さい。じゃあ、試しに死角を狙ってパンチをしてみて下さいよ。思いっきり」


思いっきりパンチしろって!?
宇崎は元の姿に戻ると鼎の死角、真横や背後を狙ってパンチをするが…かわされた。キックもOK出たので必死に当てようとする。


んなっ!?かわされた!?


宇崎はパンチやキックを繰り出すもかわされたり、止められたりしてる。
これは相当鍛えてないと対応なんて出来ない…。鼎はハンデがある状態なのに、瞬発力あるな…。


「和希に鍛えられたからこそ、死角がカバー出来ているんだよ。スパルタ式だったが」

あの体育系バカは…。鼎にはプラスに作用したのでいいのか?



case6.解析班のある日常


「チーフ〜。最近暇ですね〜」
矢神がやる気を無くしてる。そこそこ平和になった今、解析班は開店休業状態に。


朝倉は何かを必死にいじっている模様。

「チーフ、ゲームっすか」
「ゲームという名の情報収集よ。怪人はまだ残党がいるんだから、市民のタレコミも参考にしないとね」

「なんでゲームなの…」
神も理解不能らしい。
「このゲームのチャット、有効活用させて貰っているのよ。プレイヤーも多いから情報も入りやすいわけ」

「動画配信だとマズイもんなぁー。色々と。掲示板も怪しいし」
神、朝倉がなぜゲームから情報収集しているか知って、微妙に。

たまに朝倉はガチで遊んでいるだろ…。



case7.デコピンとかかと落とし


ある日の司令室。鼎は手持ちぶさたにしていた。

「どしたの鼎?」
「私は戦えない身体になってしまったが…新たな攻撃方法を思いついた」


新たな攻撃方法?思いつきって…なんか長官みたいになってんぞ…。


「怪人に有効性はないが、怯ませることなら出来る。武器もいらない」
「で、それは?」

鼎は何の躊躇いもなく、デコピンの構えをする。

「室長、和希を散々玩具にしたと聞いた。早速だが、この攻撃方法を試しに受けて貰おうか」


その構え、デコピン!?


宇崎は舐めていた。鼎は仮面姿ゆえにいつデコピンをしてくるかわからない。なにこの罰ゲーム…。

そして一気にバチーンと攻撃。攻撃なのか?


宇崎の額にクリティカルヒット、予想以上に威力が…強い…。
「俺は実験台かよ…」
「あと1つある。試しに受けてくれ」


嫌な予感。鼎は思いっきりかかと落としを喰らわせた。これもクリティカルヒット。

「鼎、和希を実験台にしていたことは詫びるから…もうやめて…。痛い…」
「痛みを知れ」


鼎の言葉がなんでか突き刺さった。彼女の痛みは生半可なものじゃないだけに…。心も身体も。



case8.制御装置的な意味合い


これは本部ではなく、ゼノクでのひとコマ。

普段から地下にいる憐鶴(れんかく)は、世話役の姫島の手を借りてたまに顔と首の包帯を替えて貰っている。


実はこの包帯、ただの包帯ではない。
憐鶴の力が暴走しないように作られた特殊仕様のもの。それを患部に巻くことで制御されている。


1人では外せないようになっているため、世話役が必要となる。
憐鶴が顔から首にかけて包帯で覆われているにもかかわらず、平然と歩けたのはこれのおかげ。顔は完全に包帯に覆われているのに、視界が気にならなかったのはこのせいだと推測される。


憐鶴については今後も調査続行か?特殊請負人、もとい闇の執行人の調査も急がれるところだが。
ゼノクには謎が多いことは変わらず。



case9.帰るまでが任務です

ある日の地方任務。移動が組織のマイクロバスだったことから、遠足気分になる隊員達。
当然、こんな流れになるわけで…。


「せんせー、おやつにバナナは入りますか〜?」
せんせーとは宇崎のこと。なぜか宇崎まで同行している謎任務。

「いちか!これは遠足じゃない!任務だ任務!ゆるい任務だからといってたるみすぎだぞお前ら!」
「えー、つまんな〜い」
「帰るまでが任務だからなっ!!」
…と、ビシッと決めた宇崎だが。


帰路にて。宇崎までもがハイテンションになっていた。これには鼎も呆れている。
「室長、司令だろ。仕切れてないぞ。私が仕切ろうか?」


場の空気が変わった。鼎の圧がヤバい。
全員、大人しくなった。鼎は内心思ったらしい。

室長は無邪気だな…。司令なんだろ…。めんどうなことさせるなよ…。


鼎さん、ある意味強い。



case10.地方任務後にありがち


地方任務から帰ってきた隊員からお土産貰った。…のだが。正直こんなのいらねーんだよ!
急いで買ったもんなんて貰っても…。

こんな風習消えちまえ!


自分の番が来た時買わないとならねーだろ!選ぶのめんどくさい…。
…てか、地方任務は出張じゃないからな!


比較的ゆるい組織のゼルフェノアだが、地方任務後のお土産に対しては言いたいことが山ほどあるそうです。これはほんの一部に過ぎません。


以上、御堂の心の叫びでした。

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